地域防災のあり方ユニット

テーマ:

郊外都市における自然災害レジリエンシー力向上手法の開発

ユニット長:市古 太郎 准教授

所属:

都市環境科学研究科 都市環境科学専攻 都市システム科学域

H25年度研究進捗報告

 本ユニットでは、「郊外都市における事前復興プランニング技術の構築」そして「多様な主体による地域防災力UP手法の構築」のための調査および自治体・地域・学校における支援活動をした。

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(1)郊外都市における事前復興プランニング技術の構築

1)東日本大震災の復興の「いま」からフィードバックを意図して、気仙沼階上で10回の住まい再建WSを実施し、再建活動支援を通して考察を進めている。また「なりわい再建」を考察するために8/11-14と2014/2/10に「野田村復興まちづくりシャレットワークショップ」を地元専門家・大学と共同実施した。さらに東松島市をフィールドに「仮設住宅でのコミュニティ施設のあり方」について調査を実施した(10/25、11/16-17)。

2)郊外地域を対象とした事前期のプロジェクトとして、八王子市役所との勉強会を2回開催(9/27、10/11)し、「八王子市都市復興マニュアル」および「震災復興条例案」の策定支援を実施した。また町田市役所と「事前復興」に関するProjectとして、7回のProject会議を実施した。町田市における「直下型M7クラス」の地震像を共有し、市役所としての基本的な復興対応方針について、頭出しを終えたところである。来年度以降、具体的な復興対応シナリオについてできるだけ定量的な算定を進める予定である。

 

(2)多様な主体による地域防災力UP手法の構築

1) 「多様な主体による地域防災力UP」の手法開発に関連して、多摩市の都立永山高校からのオファーにより、7月の「高校生防災リーダー講習会」に引き続き、10月の宿泊防災訓練で「災害避難所でのボランティア活動を考える—できますゼッケンを使って—」という授業実施支援をおこなった。

2) 南大沢宮上地区(ベルコリーヌ南大沢)の管理組合より相談があり、11/9に開催された地域防災ワークショップの企画運営支援を行った。今後も地元と大学の連携という視点でProjectを継続していくべく、来年度に向けたProject会議を2/21に予定している。

 

(3)その他

1)学会発表

 8月に仙台で行われたISCP2013(the International Symposium on City Planning 2013)で気仙沼の住まい再建支援を元に” What can planners do for post-disaster recovery? accompany-with approach as a context of Japanese planning realm”というテーマで招待講演をおこなった。また11月に静岡で開催された地域安全学会査読論文発表会にて「中高層分譲集合住宅での『自宅生活継続に備える』ワークショップ手法の開発」を発表した。後者の発表は、本プロジェクトでも継続進行しているテーマである。

2)社会への還元

  • 11/9に東京都都市整備局木密地域不燃化10年プロジェクトの一環として開催された「豊島区池袋本町地区 地域密着集会」で講演した。また内閣府の防災スペシャリスト講習会(11/19と26)で「阪神における都市復興・生活再建対応と事前復興まちづくりの考え方」で講師を勤めた。多摩地域への社会還元として、東京都都市づくり公社のまちづくり研修会(11/29と2014/2/3)で講師とコーディネーターを勤めた。
  • 事前復興の取り組みに関して、9/1付け朝日新聞に専門家(市古)コメント、また同様に12/20付け読売新聞に生活継続問題についてコメント掲載された。加えてTokyo FMのLOVE&HOPEという東日本大震災からの復興をテーマとした番組に取り上げられ、2014/2/10から13までの4日間、オンエアーされた。

【追加資料(防災展2014ポスター)】

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調査研究内容:

  1. 郊外都市における事前復興プランニング技術の構築
    東京都は2000年代に入って、大地震前から復興に備える「事前復興対策」を展開している。現在、大火被害が想定される区部での取り組みが先行し、市部での取り組みはこれからという段階にある。その中でも八王子市では、H18年から「地域協働復興訓練」を実施してきた。これまでの取り組みをふまえ、八王子市を対象に郊外都市における事前復興プランニング技術を構築する。すでにH24年度に市役所と首都大で作業部会を設置し、復興対応条件についての検討を進めている。
  2. 多様な主体による地域防災力UP手法の構築
    大災害後,ご近所同士の支え合い、町会・自治会を中心とした地域組織による直後対応がなされる。わが国では「自主防災組織」の結成と活動が展開されてきたが、その「質」すなわち事前準備の方法論については、検討の余地が多々ある。本研究では、自然特性および地域社会特性でさまざまな面をもつ町田市を主な対象に、多様な主体による地域防災力UP手法を構築する。すでに当研究チームではH20年から町田市の防災リーダー講習会の企画提案と運営支援に従事してきたが、今回は具体のモデル地区を設定し、地域の資源に立脚した「地域防災力」向上のための方法論を開発する。

メンバー:

  • 市古 太郎 准教授
  • 讃岐  亮 助教

最新状況:

  • 2013年5月:東京消防庁「災害時要援護者に関するセミナー」に講師として参加